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学ぶって、なんだろう?

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日頃より海外の新聞や通信社の記事を目にするが、今ほど自分の人生や世界情勢を危惧しながら読んでいることはない。いち早く正確な情報を得ることこそが、極めて重要だと思う。冷静に正しく理解し、指図を受けてからではなく、自分で考えて行動する。そしてコロナウイルスが収束した世界で私たちはどのように生きていくのか。混乱前とはまったく異なる未来。「いまを伝えることば」を一つひとつ見つめることで、二歩三歩先を見据えて進めていければ。そう願い、始めます。

 

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4月27日付 The New York Timesサイトより。

 

アメリカでは、日本の外出自粛要請よりもさらに厳しい都市封鎖が施行されているが、子どもを抱える家庭は日本同様の悩みがあるようだ。親が仕事をしている傍らで、子どもたちはタブレットなどのIT機器を使いながら学習に取り組むがなかなか集中できない。ある親はこのように愚痴をこぼす。

"He's fine at school, but here he has a meltdown every three seconds."

しかもこの突然の大混乱で、家族も社会もすべてが動揺が止まらない状況においては特に頭を抱えるばかりだろう。今後の仕事と子どもの教育との狭間で親たちはぎりぎりのところで踏ん張っている。

 

本日のことば

remote learning

「遠隔学習」のこと。remoteというのは「離れている」ことを意味する。日本語のリモコンの「リモ」の部分がremote。日本でも、教育だけでなくあらゆる経済活動にオンラインを導入をしようと準備の最中だったが、今回の大混乱で急遽テレワークやオンライン学習が推し進められることとなった。

 

先日TBSの夜のニュース番組にて、多くの大学生の方々がコロナウイルスの影響でバイトが出来ず、逼迫した状況にあるという報道を目にした。ある調査によると13人に1人が退学も考えているとのこと。ある女子大学生がインタビューに応じ次のように発言していた。

「学ぶことがいつから贅沢品になったのだろう」

私はこのことばの意図がまったく腑におちず、しばらく消化不良の状態になった。ゆっくりと彼女の言いたかったことを紐解こうとしたができず。この方はこれからも研究を続け学びたいとのこと。自分でバイトをしながら、親の力を極力借りずに大学生活を頑張ってきた。しかし、現在はバイトもできない状況。その上での発言だった。

 

「学ぶ」とは、一体なにか。5年ほど前、世界的建築家、安藤忠雄氏の講演を拝聴したことがある。安藤氏は高校在学中にプロボクサーライセンスを取得し活動。しかし卒業後は以前から関心があった建築の道へ。 経済的な理由で大学に通えなかったので、東京大学の建築科の学生と同じ書籍を購入し、毎日15時間以上独学。見事1年で建築士試験に合格した。現在は東大名誉教授である安藤忠雄氏。その講演会でも「大学内で、高卒の教授は自分だけ」と語っていた。購入した書籍にサインをいただいたが、いまも大切な宝物の一つ。

自分の困窮した過去の身の上話をしたい訳ではないが、私の家族はそれぞれが学ぶ機会において非常に困難であったため、先述した大学生の方の気持ちは痛いほど理解できる。それゆえにこの方の発言にどうしても違和感があった。私は「学ぶ」こと「学べる」ことをこのように心に留めている。

「学べるというのは、当然のことでも、当たり前のことでも、普通のことでも、決してない。恵まれた機会であり、本当に有難いことである」

あくまで私自身の考えであり、押し付けようというつもりは毛頭ない。きっかけは安藤忠雄氏の負けない学ぶ姿勢を知ってから。この心構えがいつもからだのどこかにあるのだろう。気持ちの整理ができてよかった。

 

日本の教育現場の混乱についてである。にわかに浮上した「9月入学・始業」案。そもそも現実の社会混乱に直面し、高校生たち自身がネットで呼びかけ多数の署名が集まったとのこと。私はここにも違和感があり、政治家の方々から「自分もそもそも9月論者である」というような発言が相次いでいることを心底貧相に感じる。なぜなら、高校生の方々は大人が一向に何もしてくれないと自ら動いたことであり、その言動に便乗し自分の意見のように上書きをしようとしているから。当事者である高校生よりも先に政治家が何らかの対策を講じるべきであっただろう。また、至るところでカタカナ語で表現することは芳しくない。なぜなら、発言の意図がぼやけてしまい時としてまったく意味がわからない。ゴールデンウィークをわざわざ「黄金週間」とする必要はないだろう。しかしながら、グローバルスタンダード、モメンタム、ワーケーションなどはいかがなものか。枚挙にいとまがない。「国際標準」でよくないか。ここは日本。自省を込めて、いま一度、母国語である日本語を大事にしなければならないと思う。

兎にも角にも、現在窮しているすべての学生の方々にとって、安心して勉学に励むことができる仕組みづくりが早急に構築されることを心より望む。 

 

最後に、この記事のなかで教育の専門家は次のように助言している。

“parents should take it easy on themselves on days when things don't go as planned."

親自身が思い詰めないこと。物事は自分の思った通りに行かないこともある。

その上で、子どもはself sufficientであるとも説いている。

 

ちなみにself sufficientとは「自給自足の、うぬぼれの強い、自立心のある」という意味。

一個人としての子どもの生きる力を信じている。

 

 

 

 

 

 

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